カリキュラム

本コースでは、現在の我国の国力を支える産業の問題点である新規社会価値創出能力の低下を打開するために必要な、新しい研究能力(DX型価値発想力)を身につけた人材を育成することを目的としている。博士課程2年次夏の中間発表、および博士課程3年次の最終発表での評価を受けることを義務とする。これらに関しては、大学教員と参画企業メンバーによる試問を行い、別途定められた能力項目ごとのルーブリック表に従って評価し、これに合格することが必要である。また、データサイエンスに関する3つの講義である、「データサイエンス概論」、「医療データサイエンス概論」、「疫学データサイエンス特論」の単位取得を義務とする。
 

本コースでは修士課程からの一貫カリキュラムを準備する。まず、修士課程時に、データを用いるアイデア創出に対する教育を実施する。まず、データリテラシー教育として、前述した関連講義群習得を必須とし、また、医学系も含む広範な分野の教員および企業研究者からなるグループが学生と共に最終社会価値を創造すべき解決課題を設定する。学生は解決テーマの課題などを調査して発表、それを踏まえ、解決テーマに相関する因子を探索可能なデータ解析項目をリストアップしてデータ解析を行い、得られた結果を基に、解決課題に寄与するこれまでにない社会価値のアイデアを創出し、さらに、そこから自らの具体的研究テーマを提案する。この間、前述した教員、企業研究者が随時、討論、質疑、評価を行うことで指導する。フェローシップ対象の博士課程に入ると、設定した研究課題を学位研究として実施する。また、知財戦略、最終社会価値に至るマネジメント戦略などを立案させ、研究の経過とともに、上述と同様の体制で指導する。以上のような、大学と企業の広範な分野にわたる研究者が一体となって、学生を育成するシステムはすでに構築し、実施している。また、全期間にわたって学生ごとにメンターを配置して恒常的なキャリアサポートを行う。