先輩メッセージ

佐伯 颯斗

佐伯 颯斗
学年:修士課程2年(2023年度)
所属研究室:藤ヶ谷研究室

高知高専3年次にNewtonという雑誌の特集記事を見たことをきっかけにカーボンナノチューブ(CNT)という炭素材料に興味を持ち、特に有機化学や生物化学を応用してCNTを使った新たな材料を作る試みをしている藤ヶ谷研究室に惹かれました。また、最新鋭の分析装置が多数置いてあることにも興味を持ち、九大の応化分子に編入学しました。
現在は藤ヶ谷研に配属され、CNTの類似体である窒化ホウ素ナノチューブ(BNNT)の細孔内に光機能性の有機分子を入れた複合体の開発を行っております。このテーマに関連した研究グループは今のところ少なく、結果次第では一気に注目の集めることのできると自負しております。学会にて研究内容を発表する際は多くの方が聞きに来ることが多く、私の研究がいかに注目されているかを実感することができました。これらは研究をする上でのモチベーションに繋がっております。
応化分子は全研究室がファミリーと謳っていることもあり、他研究室の学生が行っている研究について毎週聴講する授業や他研究室保有の分析装置で測定できるネットワークがあります。そのため、自分以外の研究についても幅広い知識を身に着けることができます。化学に興味があるという人は応化分子の研究室を訪れてみることを強くお勧めします。パッションあふれる先生や先輩方が皆を歓迎してくれると思います!

宮﨑 ことむ

宮﨑 ことむ
学年:修士1年(2023年度)
所属研究室:田中研究室
私が応化分子を選んだ理由は、昔から得意科目だった化学という分野で人を助ける研究をしたいと考えたからです。そのため医療機器等に用いられるバイオマテリアルの研究を進めている田中研究室に強く惹かれ、現在では人工臓器や疾患モデルとして注目されているオルガノイドの作製に用いる基板の開発を目指した研究を行っています。当研究室は私の研究テーマのような高分子材料の医療への応用に関する研究だけでなく、新規高分子の合成やそれらがもつ機能のメカニズム解明、最近では薬の開発などといったあらゆる研究が行われており、様々な分野の知識を幅広く得ることができます。また、実験機器やそれらを扱うことに長けたスタッフさんの数も多いため、自分がやりたい実験をのびのびと行うことができ、非常に充実した研究生活を送ることができていると思います。応化分子は学生実験や応化演習をはじめ、先生や先輩方のフォローが手厚く、実験スキルやプレゼンテーション能力を磨く機会が多くあります。さらには学会に参加する機会も多くいただけるため、研究者としてスキルアップしていくのに十分すぎるほど良い環境です。ぜひ皆さんも応化分子で学び、充実した研究生活を送りましょう!

濱地 智之

濱地 智之
学年:D2(2023年度)
所属研究室:楊井研究室

私が応化分子を選んだ理由は、どの研究室も授業や教科書で修得した知識を役に立つ機能へと昇華させている印象を受けたからです。僕は化学が大好きで、大学に入ってからも図書館で化学の本を耽読していたのですが、「せっかく化学のいろんな事を知ったのにこれを使わないのはもったいないな」と思うようになりました。そのようなとき、当時君塚研の「分子組織化を利用した機能発現」に感銘を受け、応化分子へ進むことにしました。
現在は楊井研に所属し、動的核偏極や分子性量子ビットの開発に従事しています。核偏極や量子ビットは物理分野に端を発するため、そこに化学屋の分子合成や材料合成を介入させるという点で大変やりがいがあります。しかし、化学者には難解な概念が登場するため、学会で発表しても聴衆に伝わりにくいことが多々ありました。
そんなとき、応化分子での院セミで発表能力が鍛えられました。院セミでは、様々な分野の先生や生徒が自分の発表を聞き、質問するため、相手の立場になって説明する能力が養われます。院セミの準備、発表、フィードバックを経た結果、学会発表でも伝わりやすい発表を心がけることができ、いろんな人から自分の研究に興味をもってもらえるようになりました。
このように、応化分子は分子を用いた様々な機能発現に向けて切磋琢磨できる環境だと思います。この文章が皆さんの進学先選びの一助になれば幸いです。

内田 和希

内田 和希
学年:博士後期課程1年(2023年度)
所属研究室:後藤・神谷研究室

私はバイオ研究がしたいという気持ちから応化分子を選びました。高校生の時や学部3年生まで、化学が得意だったわけではありませんが、化学の力でバイオの世界を切り拓いていく研究に憧れを持っていました。研究室配属後は、生体由来の材料を用いた研究を行っています。具体的には、生体内のシステムを人工的に再現する基礎研究から、副作用の少ない薬の開発といった応用研究まで幅広く取り組んでいます。私は小学生から高校生まで10年間本気で野球に取り組み、大学からはアカペラという音楽をはじめ、課外活動に積極的に取り組んできました。研究を始めるまでは、授業という「受け身」の形でしか自然科学に触れることがなく、研究と課外活動は全くの別物だと切り離して考えていました。しかし、いざ研究を始めると、主体性、計画力、実行力、コミュニケーション力、リーダーシップなど、授業以外で得たスキルがとても大切だと気づき、研究の楽しさと難しさを実感しました。応化分子での研究活動は、チーム一丸となって目標を目指す部活動やサークル活動によく似ていると感じます。実験をする中で、狙った結果が得られた時の喜びや、予想外の結果が得られた時の驚きは何にも代え難いもので、それを仲間と共有する時には心が躍ります。パッション溢れる皆さんと一緒に研究ができる日を楽しみにしています。

島内 大輝

島内 大輝
学年:博士1年(2023年度)
所属研究室:小江研究室

私が応化分子を選んだ理由は、有機化学や生化学など「分子」を扱う分野に興味があり、現代社会の課題である環境問題を化学の力を使って解決したいと思ったからです。
私は現在、水素を使って二酸化炭素を変換する錯体触媒の開発を行っています。この研究には、分子設計や合成化学、触媒反応の理解など、多岐にわたる知識が必要ですが、応化分子で身につけた幅広い化学の知識を活かして研究に取り組むことができています。研究室には国内でもトップレベルの充実した設備が備えられていて、不自由なく研究に取り組むことができます。
また、応化分子では「応化演習」「大学院セミナー」「総合試験」などの独自プログラムを通してプレゼンテーションやディスカッションを行うスキルを身につけることができます。自分の意見を伝えるスキルは、卒業後の就職活動や社会人として活躍する上でも必要不可欠なものだと思います。
応化分子では単に知識を得るだけでなく、社会課題に即した研究に取り組むことで、化学を通じて社会貢献をする力を身につけられると思います。皆さんも応化分子の充実した環境で勉強や研究に取り組んでみませんか?

松本 昂大

松本 昂大
学年:M2(2023年度)
所属研究室:藤川研究室

私が応化分子を選んだ理由は、単純すぎますが、先生方の研究内容を聞いてとてもワクワクしたからです。私が所属している藤川研究室では、通常とは異なる性質を持つ「ナノ空間」を制御し、太陽光や、大気中からCO2を集め、有効活用する研究を行っています。現在の私の研究は、低エネルギー光を高エネルギー光へと変換するフォトンアップコンバージョン技術を、光を捕集するナノ構造を用いて増強する研究です。ナノサイズの金属粒子や薄膜を、精密に制御する手法を開発し、その特性を様々な機器を用いて測定・評価します。「ナノ」構造を実際に自分の手で創り、観察し、その特異な性質を体感することで、物事を「ナノ」の視点から考える力が付きました。
また応化分子では、先生や先輩方が実験や資料作成、発表の指導から個人的な相談まで、積極的にサポートしてくれます。さらに、自分の研究分野とは異なる領域の文献を調査し総説を作る応化分子の独自の授業や、自分の成果を国内・国際学会で発表させて頂く機会も多く、実験以外の研究者としてのスキルが自然と身につきます。
高校や学部までに学んだことを生かして、ワクワクするような研究を一緒にしてみませんか?

早川 実瑠

早川 実瑠
学年:修士1年(2023年度)
所属研究室:星野研究室

私が応化分子を選んだのは、「分子family」という言葉に惹かれたからです。コース紹介の際にどの先生も口をそろえて分子familyと仰っていて、研究室だけにとどまらない、分子全体で親身な指導が受けられると感じました。実際に研究室に入ると先生方だけでなく先輩方からも手取り足取り教えていただきました。現在はコバルト錯体を用いて二酸化炭素を工業材料として有用な一酸化炭素に還元する触媒系の開発、さらに気相の二酸化炭素濃度を濃縮することができるナノゲルを組み込んでさらに高効率な二酸化炭素還元触媒システムの構築を図っています。直接的に自分の研究に深く関わりのある先輩はいませんでしたが、実験操作や分析方法など多方面でいろいろな先輩に教えていただき、学部4年の研究活動を楽しく過ごすことができました。修士1年になった今、先生方や先輩からたくさんのことを教えていただいたことで実験に使用する機械や分析機器などの使用方法が分かり、研究を進めていくうえでの条件検討の仕方や、触媒反応を阻害する反応など未熟ではありますが様々な知識・スキルが身についたので、応化分子を選んでとても良かったと感じています。コース選択は就職先の分野を選択することにも繋がるので、コースを選ぶ際には自分の将来やりたいことをしっかり考えて、各コースについてよく調べると良いと思います。同期と仲良く、楽しく学んでいきましょう!

渡辺 侑哉

渡辺 侑哉
学年:修士2年(2023年度)
所属研究室:君塚研究室

私が応化分子を選んだ理由は、分子をデザインして機能性材料として用いることに魅力を感じたからです。応化分子にはバイオから量子まで魅力的な研究室が多くありますが、身近にあふれる光を用いた研究に興味があったことから君塚研究室に入りました。私は可視光をよりエネルギーの高い紫外光に変換する固体材料の開発をテーマに研究を行っており、この研究を応用することで光触媒技術の効率向上を目指しています。研究を通じて専門知識は勿論のこと、量子化学計算を用いた分子設計、化学合成の技術、多様な機器の操作、研究発表のプレゼンスキルなど多くのことを学ぶことができたと感じています。このように多くのことを学ぶことができたのは教育熱心な先生方や親身な先輩の支えがあり、のびのびと実験できる環境が応化分子にはあるからだと思います。また、応化分子の教育プログラムでは専門分野外の内容に触れる機会が多々あります。その時に多少なりとも知っていることで他分野の見え方が変わると私自身感じています。そのため、今後いろいろな機会を最大限生かせるように基礎となる授業に真剣に取り組んでほしいと思います。

 

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