応用化学とは
応用化学は物質を自在に設計し、新しい機能と価値を創造する学問です。エネルギー・環境問題の解決、安心・安全な生活の維持、健康な暮らしの実現、そういった持続可能な社会の実現を物質面から支えるのが応用化学の研究分野となります。私たちが普段使っているスマートフォンや自動車、医薬品なども化学によって生み出された新物質や新素材がふんだんに用いられています。このように、応用化学を学ぶことでバイオ・医薬、電子・情報、機械・自動車、環境・エネルギーなどの幅広い分野で社会に貢献することができ、私たちの未来をより明るく、快適なものにしていくことができます。
分子生命工学について
私たちは分子をもとに生物のもつ優れた機能を化学的に模倣することや生物のように様々な分子を組み上げて新材料の設計・開発を行い、実社会へ応用する研究を行っています。例えば、酵素の機能を人工的に模倣したり、水素を作りだす分子触媒の開発、自己組織化による新たなエネルギー変換システムの構築、カーボンナノチューブをつかった燃料電池開発などがあり、バイオテクノロジーの分野ではがんなどの創薬・診断の研究、ワクチンの研究、高機能医療材料開発、再生医療に向けた細胞工学を展開しています。また、研究にデータサイエンスを利用したデジタルトランスフォーメーション(DX)の取組みも進めています。
西風会
西風会の語源は、「合成化学の風を西から興す」という学科創設者である秋吉教授の信念に由来し、1961年(昭和36年)に教員と学生の親睦を目的として発足しました。かつては毎年五月に一泊旅行とソフトボール大会を開催することで教員と学生が親睦を深めていました。近年は、四月にビッグどらにおいて各研究室が趣向を凝らした新人紹介を行い、年二回(春、秋)の研究室対抗ソフトボール大会で教員と学生の親睦を深めています。
工場見学・九重研修
11月初旬に3年生が九州内の工場見学を行い、化学がいかに実際の産業に結び付いているかを学びます。その後、九州大学の九重共同研修所に移動し、分子教室の教員や大学院生と合流し、九重研修を行います。各研究室の大学院生が3年生に対して研究室の紹介を行い、その後の懇親会において3年生は興味のある研究室の教員・大学院生と話をすることで、研究室選びの参考にします。教員や大学院生にとっても夜な夜な語り合って研究室の垣根を越えて交流を深める貴重な場となっており、分子教室の皆がいかに仲が良いかを実感できる機会でもあります。
オープンキャンパス
例年、8月初旬にオープンキャンパスを実施しています。分子生命工学コースでは、化学の力で人の暮らしを豊かにし、持続可能な社会の構築に資する学問追究のために、燃料電池開発などのグリーンケミストリーから抗ガン剤やワクチン開発などのバイオテクノロジーまで幅広い研究が行われています。オープンキャンパスでは、これらの研究の一端に触れる模擬実験や在校生との懇談会を実施し、実際に研究室で行われている最先端の研究や学生の研究生活を体験することができます。
親和会
分子教室を含め九州大学工業化学系の卒業生・修了生、及び現・旧教員の親睦と知識の向上を目的として設立されている同窓会です。卒業後も積極的な交流やネットワークづくりをすることができます。
九州大学親和会